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交響曲第8番「ザ・グレイト」 シューベルト

 グレイトは2007年に古巣でやった。そのときのプログラムの解説は僕が担当した。

 シューベルト(1797~1828)の交響曲は古くは完成された順に番号が振られていて、今日演奏する「グレイト」は第7番とされていました。[未完成」ははみ出していたのですが、二つの楽章だけでも美しく人気の高い曲だったので、第8番とされていました。その後1951年のドイチュの目録では、ビアノスケッチの形で残された曲を第7番に挿入しご作曲年代順に、「未完成]が第8番、「ザ・グレイト」が第9番とされました。さらに国際シューベルト協会が1978年のドイチュ目録改定で見直し、第7番「未完成」、第8番「ザ・グレイト」とし、今ではこう呼ぶことが多いようですので、ここでも第8番としておきます。(因みに、今日われわれが演奏する楽譜にはNr.7 と大きく印刷されていますので、ステージの近くに座っていらっしゃる方には見えるかも知れません。)
 この曲は1825年、旅行先のゲムンデン、ガシュダインで書き始められ、翌26年にかけて作曲されたと考えられる曲で、ずっと失われたと思われ、その後シューマンがシューベルトの遺品の中から発見した「ザ・グレイト」と同一のものであると結論づけられました。シューベルトはこの曲をウィーン楽友協会のために作曲したのですが、長大で難解すぎるという理由で演奏は拒否されてしまいました。代わりに同じハ長調の第6番が協会に渡されたのですが、これもシューベルトの死後にやっと演奏されたのだそうです。
  「ザ・グレイト」はシューベルトの死後、この曲を発見したシューマンに勧められて、メンデルスゾーンが1839年に初演しました。しかしその後もオーケストラ(の楽員)にかなり敬遠されていたようです。長いとか、難しいとか、管楽器にとっては休みが長過ぎるとがいろいろ理由はあるのでしょうが、シューベルトは音楽のことしか考えていなくて、演奏する人たちのことなど考えちゃあいなかっだのかも知れません。今でも、シューマンが言った「天国的に長い」という評がよく引用されます。でも、にそれは決して悪い意味ではなく、彼はこの曲を高く評価していたようです。聴く方としては、気持ちよく聴いているうちにふと眠ってしまって、ハッとと気づいても「なんだ、まださっきと同じように美しいシューベルトが鳴っている」なんてのも実に幸せなんてすが、演奏する方としてはそうもいきません。最後までしっかり緊張感を保てるよう、練習を重ねたつもりです。
 曲の構成は、ごくオーソドックスに第1楽章は(ゆっくりした序奏付きの)ソナタ形式、ゆっくりな第2楽章、第3楽章は速い3拍子のスケルツォ、そして快速の第4楽章です。なお第4楽章の途中にべートーヴェンの「第九」が引用されているところがあります。聴いていて思わず、にやりとしてしまいます。

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